8月17日、テンセントは『カーボンニュートラル中期報告書』を発表しましたAIによる計算能力の需要が急増するなか、テンセントは「グリーン電力の調達」「エネルギー効率の向上」「自社による新エネルギーの整備」という三つの施策を組み合わせることで、電力消費の増加に伴う二酸化炭素排出を相殺し、計算能力の拡大と同時に二酸化炭素排出量の増加を抑えることを実現しました現在、テンセントが保有するデータセンターにおけるグリーン電力の比率はすでに83%に達しており、2030年までのカーボンニュートラル達成という約束を着実に履行しています
テンセントの取締役会議長兼最高経営責任者である馬化騰氏は、報告書の中で次のように述べています「私たちはデジタル技術とAI技術を活用してインフラの二酸化炭素排出を率先して削減していますが、これはあくまで始まりにすぎませんAIの可能性はこれにとどまらず、低炭素イノベーションを加速させ、効率を高めることで、あらゆる産業のグリーン転換を促進すると確信しています」
報告書によると、テンセントは科学的根拠に基づく目標イニシアティブ(SBTi)の認証を取得しており、2030年までに自社の事業運営およびサプライチェーン全体でカーボンニュートラルを実現し、電力の100%をグリーン電力とするという目標を掲げています中国国内のグリーン電力市場における取引においても、テンセントは試行段階から参加した最初期の企業の一つであり、グリーン電力市場の創設からその発展に至るまで一貫して支援してきました
AI時代のインフラを再構築する
2030年までに、世界のデータセンターの電力消費量は倍増すると予測されており、典型的なAIデータセンターの年間消費電力量は一般家庭10万世帯分に相当しますこうした状況下では、冷却に伴うエネルギーの無駄が特に深刻で、従来の空冷方式ではもはや現代のニーズに対応しきれませんテンセントが独自開発した次世代データセンター・アーキテクチャ「T‑AIDC」は、先進的な液冷技術によって熱を効率的に除去し、スマートソフトウェアによる精密な冷却負荷調整を組み合わせることで、冷却プロセスにおける無駄なエネルギー消費を大幅に削減しますこの“エネルギー効率のブラックテクノロジー”により、より多くの電力を計算処理に振り向けられ、電力供給効率は98%に達します
内モンゴル自治区・赤峰市では、全国初となる100%風力・太陽光由来のグリーン電力を直接供給し、計算資源と電力供給を連携させるデータセンターを稼働させましたAIは計算タスクを動的にスケジュールすることで、計算負荷を柔軟に調整可能な“エネルギー貯蔵池”へと変換し、グリーン電力の利用率を高めるだけでなく、送配電網の安定性維持にも寄与していますまた、テンセントが自社で建設したすべてのデータセンターパークには、太陽光発電や新エネルギー関連設備が一斉に導入されており、中でも懐来パークでは「風力・太陽光・蓄電」を一体化したマイクログリッドシステムが構築されています
自社の運用以外へのイノベーションの展開
自社のインフラに加え、テンセントは「カーボン・ファインディング・プログラム」を通じて、「技術+資金+実践シーン」という革新的なモデルを用い、世界的な気候技術を研究室から産業界へと広げる取り組みを進めています同プログラムは、世界54か国から寄せられた660件の応募の中から16チームを選抜し、二酸化炭素回収、利用、貯留、長期エネルギー貯蔵などの分野で初期段階の低炭素技術の実用化を支援し、低炭素技術が“死の谷”を越えるのを後押ししていますさらに、気候スマートプラットフォーム「カーボンLIVE」は、政府、投資家、気候技術関係者をつなぎ、気候解決策へのアクセスを改善する役割を果たしています
本報告書は、テンセントの取り組みの進捗を示すだけではなく、その背後にある具体的な手法を通じて、業界全体での議論を喚起することを目指していますすなわち、AIがもたらすエネルギー需要にテクノロジー業界がいかに対応し、同時にデジタルイノベーションを活用して経済の低炭素化を支えていくのか、という問いです